【検証】フルAMPのサイトを非AMP化するとSEOに影響があるか
公開日:2022年2月1日
フルAMPのサイトを非AMP化するとSEOに影響があるか
2021年はAMP離れが進みそう
SEOにおける優位性の減少と大手サイトが続々AMP対応を止めると発表したことから、想像以上にサイト運営者のAMP離れが進んだイメージの2021年。
当サイトは2021年当初はフルAMPでサイトを構築していましたが、テストもかねてフル非AMP化をしてみました。
非AMP化してからのSEOの推移
当サイトが非AMP化版を公開したのが2021年の3月30日。そこから2021年末までのGoogle Search Consoleでのデータを検証してみます。
Google Search Consoleでは、
- クリック数
- 表示回数
- 平均CTR
- 平均掲載順位
の4つを確認できますが、非AMP化で影響があるのは「平均CTR(順位と雷表示の影響)」と「平均掲載順位(SEO評価)」の二つなので、そこで検証してみます。
非AMP化で平均CTRはどうなったか?
ここはAMPかどうかだけでなく、掲載順位も影響するところではありますが、非AMP化したことによって大きくCTRが下がったという現状は確認できませんでした。
サイト全体だけでなく、キーワード単位でも同様で、むしろCTRが伸びているキーワードもあるため、非AMP化によってCTRが悪化することはあまりないと思われます。
なお、Googleは2021年夏頃からモバイルの検索結果からAMPマークの表示を消していますが、その影響もそこまで大きくないように思えます。
「AMPマークをつけることでCTRが劇的に上がるよ」という触れ込みだったはずですが、そもそも筆者がWeb界隈じゃない人にこの雷マークのことを話すと「知らなかった」という人が99%くらいなので、一般には認知されていなかった(= だから、影響が少ない)ということかもしれません。
非AMP化で平均掲載順位はどうなったか?
では、掲載順位はどうでしょうか。
グラフを確認すると、非AMP化をしてから数ヶ月はあまり大きな変化がありませんが、ジワジワと順位が下がっています。
ただ、掲載順位は非AMP化だけが要因ではないので、一概に「非AMP化で下がった」とは言い切れませんし、AMPがSEOのランキングしグルなるとして大きいのであれば、非AMP化をしてすぐに大きな影響が出るはずなので、その意味では影響は多少はあっても大きくはないと言えるかと思います。
もともとGoogleは「AMPだからといって、SEOのランキングシグナルをプラスにするということはない」と言っていましたが、それでも「軽量・高速はモバイルで優位」というのがウリだったAMPですから、掲載順位には大きな悪影響があると思っていました。
結果として「(AMPが原因かはわからないが)やや下がった」となりました。
非AMP化でSEOが大きく下がることを恐れなくても良い
今回の非AMP化は、コンテンツ構成をほぼそのままに、非AMP化とそれに伴うHTML構成も抜本的に変えていますが、心配するほどの大きな影響はないと言っても良いかもしれません。
そもそも、最近のWebサイトのアクセスはSEOだけに頼っているわけではないので、その意味ではSEOの集客が大きくないサイトは、躊躇せずに非AMP化をしても良いかもしれません。
逆にSEOでの集客がメインのサイトは、一定の減少の可能性がありますが、もしAMPがサイト構築の弊害になっているのであれば、非AMP化した方が良いケースもありそうです。