基本料金が0円のECサイト向け決済プラットフォームまとめ
公開日:2022年2月4日
かつてはECサイトの決済プラットフォームは初期費用と月額費用がかかるサービスが全盛でしたが、現在では基本料金無料で使える決済プラットフォームがたくさんあります。今回は著名な基本料金0円のECサイト向け決済プラットフォームを紹介しつつ、手数料や方式などを比較します。
日本国内サービス
Pay.jp
APIで自社ECサイトのカードに決済機能を組み込めるPay.jp。初期費用・月額費用一切なしのベーシックプランを使えば、基本料金が0円で決済プラットフォームを使えます。
対応支払い方法はクレジットカードが基本で、他にApple Payにも対応しています。それ以外の決済方法には対応していません。
手数料はVISAが3.0%、それ以外のカードが3.6%(ベーシックプランの場合)と競合と同等程度か割安。ただし、振り込み手数料は金額にかかわらず250円で、加盟店負担となっています。
しかも、Pay.jpは組み込み式なので、ユーザーが決済のためにPay.jpにログインしないでも決済が出来る点も最大のメリットです。
カートなどを自社開発できる場合は、最有力でしょう。
Amazon Pay
世界最大のEC企業アマゾンが展開する月額費用・初期費用無料の決済サービス。日本国内で使う場合は、アマゾンジャパンが運営する日本版を使います。
ユーザーが利用できる決済方法はAmazonで利用できる支払い方法に対応しており、Amazonギフト券での支払いにも対応しています。
決済手数料は、デジタルコンテンツ以外は3.9%、デジタルコンテンツが4.5%と他社よりも割高ですが、アマゾンアカウントという信頼性と認知力の高さがメリットでしょう。また、売上金の振り込み手数料も無料というのもメリットです。
海外サービス
Paypal
日本ではあまり有名ではないですが、Paypalは世界最大級の決済プラットフォームのEC決済サービスは初期費用・月額料金無料で利用できます。
Paypalは固定費用ではなく、取引単位での手数料を取るシステムで、国内取引の場合は「3.6%」、海外取引の場合は「4.1% + 固定手数料(30〜40円程度)」。
売上金は、ビジネスオーナーのPaypalアカウントに追加されるため、振り込み手数料という概念はありませんが、Paypalアカウントから銀行口座に出金する際は、5万円未満の場合は250円の手数料がかかります。
Stripe
海外で急成長している決済プラットフォーム・Stripe。EC用の決済機能は「Stripe Payment」と呼ばれるもので、Pay.jpと同じAPIで決済フォームを呼び出す形式。初期費用や月額料金は無料です。
ユーザー側の決済方法としては、VISA、Masterなどのクレジットカードと、Apple Pay、Google Payに対応。クレジットカードを持っていないユーザー向けに、Apple Pay、Google Payがあるのが多くな特徴です。
決済手数料は決済ごとに3.6%で、振込手数料は「250円+消費税」で加盟店負担です。
Square
オンラインPOSレジとして導入例が増えているのがSquare。オンラインPOSレジが基本ですが、Paypal的な決済リンクでオンライン支払いができる「Square オンラインチェックアウト」や、Square上にオンラインストアを開設できる「Square オンラインストア」などがあります。
月額費用、初期費用は不要で、決済手数料は3.6%。売り上げを引き出す際の振込手数料は、Squareが負担してくれます。
基本料金が0円のECサイト向け決済プラットフォームを比較
最後に、各決済サービスの機能と料金を比較してみましょう。
項目 | 方式 | ログイン必須 | 決済方法 | 決済手数料 | 振込手数料 |
---|---|---|---|---|---|
Pay.jp | 組込み式 | 不要 | クレジットカード Apple Pay |
3.6% | ¥250 |
Amazon Pay | ページ遷移式 | 必須 | クレジットカードなど | 3.9% 4.5% |
¥0 |
Paypal | ページ遷移式 | 必須 | クレジットカード 銀行引き落とし |
3.6% 4.1%〜(海外) |
¥0 5万円未満で250円 |
Stripe | 組込み式 | 不要 | クレジットカード Apple Pay Google Pay |
3.6% | ¥250 + 税 |
Square | ページ遷移式 | 必須 | クレジットカード Apple Pay |
3.6% | ¥0 |
コスパで言えばSquareかPay.jp
決済手数料や振込手数料を重視したコスパで考えるなら、SquareかPay.jpがコスパが高いEC決済プラットフォームです。Squareはページ遷移式、Pay.jpは組込み式と、使い方が違うので運営しているECサイトの方式に合わせて使うのが良いでしょう。
組み合わせて使うのもアリ
コスパで言えばSquareかPay.jpがベストですが、「ユーザーにとって決済手段は多くあった方がコンバージョンが高くなる」という点を考慮すると、知名度の高いAmazon PayやPaypalを、SquareやPay.jpと組み合わせて使うのもアリ。
手数料の差は1%もないので、CVRを落とすよりもコスパは高いと言えます。